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ブックマークレット
パン
パン(、、)とは、
小麦粉
や
ライムギ|ライ麦
粉などに
水
、
酵母
、
塩
などを加えて作った
生地
(ドウ )に
出芽酵母|イースト
菌などを加え、
発酵
させた後に
焼く|焼いた
食品
(発酵パン)。変種として、
蒸す|蒸した
り、
揚げる|揚げた
りするものもある。また、
レーズン
、
ナッツ
などを生地に練り込んだり、別の食材を生地で包んだり、生地に乗せて焼くものもある。生地を薄くのばして焼くパンや、
ベーキングパウダー
や
重曹
を添加して焼くパンの中には、酵母を添加せずに作られるもの(無発酵パン)も多い。これらは、多くの
国
で
主食
となっている。
英語
ではブレッド()という。ベーカリー () はパン屋もしくは製パン所の意味で、パンを指す単語ではない。
日本語
および
中国語
での漢字表記は麺麭。
歴史
古代の人類は、麦を粒のまま食べていたが、やがて石の上で石でこすり、粉状にしたものに水を加えて煮て、
粥
状にして食べはじめた。これを焼いて保存性をよくしたものが最初期のパンだと考えられ、
古代メソポタミア
地方でつくられていた。恐らく、麦の栽培が始まった紀元前6000年頃には既にパンがつくられていたとされる。ただし、この時代のパンはまだ
酵母菌
が加えられていないため、
発酵
による気泡がなく、平状で硬いもの(平焼きパン)であった。 粥状のものを数日放置すると、天然の酵母菌や
乳酸菌
がとりつき、自然発酵をはじめ、
サワードウ
ができる。当初これは腐ったものとして捨てられていたが、捨てずに焼いたものが食べられるだけでなく、軟らかくなることに気付いたことから、現代につながる発酵パンが発明されたと考えられている。
古代エジプト
では、
紀元前2000年
頃には既にこの種のパンがつくられていた。
麦
を同じように食べていた文明で、エジプトでは発酵パンが作られたのに、
メソポタミア
で発酵パンが作られなかった理由として、エジプトは『石の文化』であるのに対して、メソポタミアは『粘土の文化』で、発酵パンが焼ける高温にメソポタミアの
粘土
の窯は耐えられなかったから、という説がある。 パンは当初、
オオムギ|大麦
から作られることが多かったが、
グルテン
を多く含む
コムギ|小麦
で焼いたもののほうがよく膨らんで美味であることが知られるようになり、しだいに
コムギ|小麦
でつくられることのほうが多くなった。また、
発酵
を早くするために、酵母菌が人為的に加えられるようになった。
古代ギリシア
では、
紀元前6世紀
頃からパンが焼かれていた。製法等はエジプトから移入されたものと考えられている。
古代ローマ
時代になると、パン屋も出現した。
ポンペイ
から、当時のパン屋が発掘されている。既に石でできた大型の碾臼(ひきうす)が使われていた。ポンペイで出土したパンとほぼ同一の製法・形のパンは現代でも近隣地方でつくられている。この時代から中世までは、パンの製法等には大きな変化はなかった。 その後、大型の
オーブン
の発明や
製粉
技術の発達により、大規模なパン製造業者が出現した。 また、近代に入って
酵母
から
出芽酵母
を単一培養したイーストを使ったり、これらの代わりに
重曹
や
ベーキングパウダー
で膨らませたパンも作られるようになった。
日本
日本では、古くは「蒸餅」、「麦餅」、「麦麺」、「麺包」とも表記したが、現代
日本語
では
ポルトガル語
のパン()に由来する「パン」という語を用い、
片仮名
表記するのが一般的である。
フランス語
()や
スペイン語
()でもパンという。また日本語を経由する形で、
日本統治時代 (台湾)|日本による植民地支配
が長かった
台湾
でも、
台湾語
、
客家語
などでパンと呼び、また、
大韓民国|韓国
でも、
韓国語
でパン()と呼んでいるが、これも日本統治時代に日本語を経由して借用されたと考える説がある。
ポルトガル
の
宣教師
によって
日本
へ伝来したのは
安土桃山時代
だが、
江戸時代
に
日本人
がパンを食べたという
記録
はほとんど無い。一説には
キリスト教
と密着していたために製造が忌避されたともいわれ、また、当時の人々の
口
には合わなかったと思われる。
江戸時代
の料理書にパンの製法が著されているが、これは現在の
中国
における蒸しパンに近い製法であった。
徳川幕府
を訪れた
オランダ
からの使節団にもこの種のパンが提供されたとされる。
1718年
発行の『御前菓子秘伝抄』には、
酵母
菌を使ったパンの製法が記載されている。酵母菌の種として
甘酒
を使うという本格的なものであるが、実際に製造されたという記録はない。 日本人が、最初にパンを焼いたのは江戸時代の末の
江川英龍
とされ、彼をパン祖と呼ぶ。日本人にパンが広く受け入れられるのは
明治時代
の
あんパン
の発明からである。軍隊ではその場で調理する必要のないパンは常食として使われてきたが、。日本においては、特に
惣菜パン
や
菓子パン
と呼ばれる具入りのパンが発達している。 現在、日本においてパン食の割合が特に高いのは
近畿地方
で平成16年家計調査 近畿第1位 年間57.8kg 関東は47.9kg、東北・沖縄は33kg台 県庁所在地別では、1位 大津66.0kg、2位 神戸62.5kg、3位 奈良58.8kg(総務省統計局)、
阪神間モダニズム
の影響と考えられている。朝食はいつもパンという
関西
人は少なくない。
原料
一般的に生地に用いられるものは下記がある。
小麦粉
ライムギ|ライ麦
粉
オオムギ
粉
トウモロコシ
粉
エンバク
粉
米
粉
酵母
、
出芽酵母
食塩
砂糖
鶏卵
牛乳
バター
ラード
ショートニング
塩
に関しては、各地域の塩味の好みによって塩加減が変わるため、
ポルトガル
のある
缶詰
製造業者は、現地のパンを食べて味付けを決定する。また、
ヨーロッパ
のほとんどの地域の主食用パンは
水
と塩だけで練ることが多い。かつては
牛乳
や
鶏卵
、
油脂
を加えたパンは
安息日
や
祝日
専用であったことが多く、
菓子
に分類されることもある。(
世界ウルルン滞在記
より) また、大規模工場での製造によくつかわれるものとして上記の他に下記がある。
炭酸水素ナトリウム
ソルビット
乳化剤
イーストフード
臭素酸カリウム
アスコルビン酸
(ビタミンC)
グリシン
タンパク質
(
サケ
白子
由来、
大豆
由来、
コムギ|小麦
由来など)
着色料
増粘多糖類
生地以外に、
ナッツ
類、ドライフルーツ、
ジャム
、
肉
類、
チーズ
、生クリーム、
豆
類、
野菜
類、各種
調味料
などを用いる場合もある。
種類(地域別)
フランス
パン
Le pain(400gのパン、フランスではバゲットとともに最も一般)
バゲット
La baguette (パンより細くて、250g)
ブール
La boule(玉の形)
ミシュ
La miche(1kg)
フィセル
La ficelle
バタール
Le bâtard(バゲットと同じ重さで、パンと同じ太さ)
エピ
L'épi
フランスパン|クーペ
Pain coupé
パン・ド・ドウ・リーブル
Pain de deux livres
パン・ド・ミー
Pain de mie (
食パン
)
パン・ド・カンパーニュ
Pain de campagne
パン・ド・セグル
Pain de seigle
パリジャン
Le Parisien
ファンデュ
Le fendu
リュスティック
Pain rustique
パン・オー・ルヴァン
Pain au levain
クルミパン
Pain aux noix
ヴィエノワズリ
Les viennoiseries (
菓子パン
)
クロワッサン
Le croissant
ベニェ
Le beignet
ショソン・オ・ポム
Le chausson aux pommes (りんごのショソン)
パン・オ・レ
Pain au lait
パン・オ・ショコラ
Pain au chocolat
ブリオッシュ
La brioche
パン・オ・レザン
Le pain aux raisins
ガレット・デ・ロワ
La galette des rois
サヴァラン
Le savarin
ババ (菓子)|ババ
baba
クイニーアマン
kouign amann
ドイツ
ヴァイツェンブロート
Weizenbrot
キプフェル
Kipfe(r)l
ブレートヒェン
Brötchen /
ゼンメル
Semmel
ゾンタークブロート
Sonntag(s)brot
ツォプフ
Zopf
プレッツェル|ブレーツェル
Brezel
ロッゲンブロード
Roggenbrot
プンパニッケル
Pumpernickel
ホルン Horn, Hörnchen
シュトレン
Stollen
イタリア
グリッシーニ
Grissini
パネットーネ
Panettone
パニーニ
Panini
フォカッチャ
Foccaccia
ロゼッタ
Rosetta
ピッツァ
Pizza
パーネ・カラザウ
Pane Carasau
パンドーロ
Pandoro
スフォリアテッレ
Sfogliatelle
イギリス
スコーン
マフィン|イングリッシュマフィン
ホットクロスバン
その他
ヨーロッパ
デニッシュ
(
デンマーク
)
セムラ
(
スウェーデン
)
ババ (菓子)|ババ
(
ロシア
、
ウクライナ
、
ポーランド
)
ピロシキ
(ロシア)
ソーダブレッド
(
アイルランド
)
ツレキ
(
ギリシャ
- ブリオッシュに似た生地で作る復活祭用のパン)
チョレキ
(
トルコ
- ブリオッシュに似た生地で作る復活祭用のパン)
北アメリカ
ベーグル
bagel(中欧起源)
ハッラー
challah(中欧起源)
ビアリ
bialy(中欧起源)
シナモンロール
Cinnamon Roll(中欧・北欧起源)
ビスケット
biscuit(英国起源)
スコーン
scone(英国起源)
ピッツァ
pizza(イタリア起源)
コーンブレッド
cornbread
トルティーヤ (メキシコ)|トルティーヤ
tortilla
マッツァー|マッツォ
matzo(中欧起源)
フライブレッド
:en:Frybread|frybread
マフィン
Muffin(英国起源)
アメリカ合衆国
と
カナダ
では、
出芽酵母|イースト
の代わりに
重曹
と
ベーキングパウダー
で膨らませた、発酵いらずのパン(
クイックブレッド
)の種類が豊富である。
南アメリカ
ポン・デ・ケイジョ
Pão de Queijo(ブラジル)
クニャペ
Cuñape(
ボリビア
)
サルテーニャ
salteña(ボリビア)
インド
・
中近東
ナン|ナーン
Naan(インド、
イラン
、
中央アジア
)
チャパティ
Chapati(インド、
パキスタン
、
アフガニスタン
)
プーリー
Puri(インド)
ピタパン
Pita(中近東)
ホブズ
Khubz(中近東)
チョレギ
choreg(
アルメニア
-
ブリオッシュ
に似た生地で作る
復活祭
用のパン)
チョレキ
çörek(
トルコ
- ブリオッシュに似た生地で作る復活祭用のパン)
ハッラー
Challah(
イスラエル
)
マッツァー
Matzah(
イスラエル
)
アフリカ
インジェラ
Injera(
エチオピア
、
エリトリア
)
中華人民共和国|中国
饃饃
(モーモー)
焼餅
(シャオビン)
饅頭
(マントウ)
油条
(ヨウティアオ)
菠蘿包|パイナップルパン
(ポーローパーウ)
ベトナム
バインミー
日本
菓子パン
あんパン
ジャムパン
メロンパン
クリームパン
チョコレートパン
レーズンパン
蒸しパン
コロネ
甘食
かにぱん
ぼうしパン
コッペパン
バターロール
食パン
乾パン
保存パン
堅パン
揚げパン
カレーパン
カトパン
(きなこ餅パン)
パンを利用した料理、再加工品
トースト
フレンチトースト
Le pain perdu(パン・ぺルデュ)(固くなったパンを利用して、卵、牛乳と砂糖を追加して、フライパンで焼く)
トリハス
ブレッドプディング
ラスク
ハンバーガー
ホットドッグ
惣菜パン
焼きそばパン
コロッケパン
サラダパン
明太フレンチ
サンドイッチ
クリームサンドパン
パニーノ|パニーニ
ハトシ
カナッペ
ギロピタ
ガスパチョ
関連項目
菓子パン
惣菜パン
保存パン
小麦粉
バター
マーガリン
ジャム
食物アレルギー
ケーキ
饅頭
製パン
(製パン業者一覧を含む)
ごぱん
(米粉パン)
トレンチャー (食器)
-
中世
に使われた、固くなったパンでできた食器。
焼きたて!!ジャぱん
- パンを題材とする漫画。
アンパンマン|それいけ! アンパンマン
- パン(多くは菓子パン・惣菜パンの類である)が登場人物となっている漫画。
こげぱん
消しパン - かつて
鉛筆
で書かれた文字を消すのにパンが用いられていた。また美術デッサンでは
消しゴム
は紙を痛めるためパンを使用することがある。
バヌトン
江川英龍
参考文献
スティーヴン・L・カプラン 吉田春美 訳『パンの歴史』河手書房新社 ISBN 4-309-22420-2
フィリップ・ビゴ
『フィリップ・ビゴのパン
リンク
』柴田書店
ビゴの店
HPは
こちら
足立巖 『パンの明治百年史』 パンの明治百年史刊行会 昭和45年9月1日
脚注
外部リンク
お菓子の歴史
パンの話
パンの発生と歴史について
Category:パン|
af:Brood
an:Pan
ar:خبز
ast:Pan
ay:T'ant'a
az:Çörək
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